文章をAIに渡して「自然にして」と頼むと、言い回しだけでなく意味まで変わることがあります。変更してよい部分と残す事実を分け、修正後の文章を元の原稿と比較する手順を作ります。
執筆:マトリバ編集部 / 最終更新:2026年10月12日 / 公開:2026年10月3日
作業手順を整理する実践ガイドです。本文の記入例・数値例は架空の例です。
1. 直したい問題を一つ選ぶ
文が長い、主語が分かりにくい、同じ説明が重複しているなど、今回直す問題を具体化します。「読みやすく」「魅力的に」のような広い依頼だけでは、不要な説明や強い表現が増えることがあります。
まず一つの段落で試し、どの修正が役に立ったか確認します。原稿全体を一度に書き換えるより、変更点を追いやすくなります。
2. 変更しない項目を指定する
商品名、数字、条件、引用などはそのまま残すように書きます。特に「必ず」「できる」「場合がある」は意味の強さが違うため、断定の程度も維持するよう指定します。
表記ルールがある場合は、用語の一覧を渡します。機密情報を含む原稿では、利用サービスへ入力できるかを先に確認してください。

3. 変更理由を原稿と一緒に出してもらう
修正後の文章だけでなく、どこを何のために変えたか求めます。ただし、AIの変更理由も必ず正しいとは限りません。実際に元の文と見比べて、説明が合っているか確認します。
短くする際は、読者に必要な条件が残っているかを優先します。文字数を減らした結果、対象や期限がなくなっていれば、長さの目標を見直してください。
| 直す対象 | 依頼の例 | 残すもの |
|---|---|---|
| 長い一文 | 二文に分ける | 主語と条件 |
| 重複 | 同じ説明をまとめる | 対象と例外 |
| 専門用語 | 短い説明を添える | 用語の意味 |
| 強い表現 | 断定の程度を維持する | 確実性の範囲 |
4. 架空の一文で意味の変化を点検する
「条件により利用できる場合があります」を「誰でも利用できます」と直すと、読みやすくても意味が変わります。「原則として」の削除や、推測を事実に変える修正にも注意します。
自分で読んで違和感がある箇所は、採用せず元に戻します。すべての変更を受け入れる必要はありません。原稿の目的に合う部分だけを選びます。
5. 公開前は、内容と表現を別々に読む
最初に数字・固有名詞・条件を点検し、次に文の長さ、重複、見出しとの関係を読みます。一度にすべてを確認しようとするより、点検の目的を分ける方法を試せます。
元原稿、修正案、採用した原稿の版を残します。後から内容の変更を尋ねられたとき、どの事実を維持したか説明できる状態にしておきましょう。
意味を保つ修正と差分確認の例
編集部が作った文章の修正例です。短くすることより、対象と条件を維持できたかを見ます。
編集部の架空の作例です。実際の案件・サービスの実測結果ではありません。
元文:対象の利用者は、必要な書類を提出した場合に限り、申込みができます。 依頼:一文を二文に分けてください。対象と条件、断定の程度を変えず、新しい事実は追加しないでください。 修正文:申込みができるのは、対象の利用者です。申込みには、必要な書類の提出が必要です。 確認:対象者は維持/必要書類の提出条件は維持/誰でも申込めるとはしていない 採用しない例:「どなたでも簡単に申込めます」
コピーして使えるひな形
目的:[誰に何を伝える原稿か] 直したい点:[一つに絞る] 変更しないもの:数字・固有名詞・条件・引用 出力:修正文/変更箇所/変更理由 事実や効果を新しく追加せず、不明点は要確認とする。 原稿:[入力できる範囲]
読みやすくても採用しない修正文の見分け方
練習用の架空ケースです。文章の自然さより先に、条件や約束が変わっていないかを確認します。
試す条件・記録:原文:対象プランは10月20日まで申込可能。追加確認が必要な場合は確認終了後に受付。/誤った修正:誰でも10月20日まで簡単に申し込めます。
- 『対象プラン』が『誰でも』に変わった箇所を不一致として記録する。
- 追加確認の例外が削除され、『簡単』という根拠のない評価が追加されたことを指摘する。
- AIへ『対象と例外を戻し、簡単という評価を削除。文の区切りだけを直す』と範囲を指定する。
判断の目安:修正後も対象、期限、例外を原文と照合します。AIへの再依頼が終わったことではなく、変更しない条件が残ったことを採用の条件にします。
2026年10月12日:判断例・確認手順を追記。AIと運営者の役割・確認範囲。
最後に確認すること
- 条件と例外が残っている。
- 事実や効果が追加されていない。
- 変更理由と実際の差分が合っている。
- 元原稿と採用版を保存した。


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